医師、看護、介護業界の転職事情、成功のコツ

患者が望む医師のイメージ像とは

医師と聞くと、白衣を着て聴診器をかけている姿をイメージする人も多いでしょう。威圧的な雰囲気を感じるともいわれる白衣ですが、患者は白衣姿の医師にどのような印象を持っているのでしょうか。

2005年、アメリカで「どのような服装の内科医が好まれるか」という研究が行なわれました。この研究は、

1.スーツとネクタイのビジネススタイル

2.ネクタイをした白衣スタイル

3.スクラブスタイル

4.ジーンズとTシャツのカジュアルスタイル

の4つのタイプの服を着た男性or女性、白人or黒人医師の写真を内科外来に来た患者に見せ、どう感じるかを調査したものです。

救急外来を想定した質問ではビジネススタイルが好ましいと感じる患者が2.5%だったのに対し、心理的な問題を話し合いたいときには17%と多くなりました。ただ、全体を見ると白衣スタイルが好ましいと答える患者が60~80%と圧倒的に多かったのです。「どの医師が信頼できるか」という質問では80%以上が、「どの医師が知識を持っていて有能そうか」という質問では75%が白衣スタイルを選んでいます。白衣が医師の信頼感を高める要素になっている証拠でしょう。その後の2016年にマイアミで行われた調査でも「医師として好ましい服装は?」という問いに対して白衣が73%、スクラブが19%、ビジネススタイルが6%、カジュアルスタイルが2%という結果になりました。

日本でも同じような研究が行なわれており、白衣がもっとも好ましいという結果が出ています。ただ、これは現場によっても変わってくるでしょう。高血圧や糖尿病といった生活習慣病がメインの外来では感染源と接する機会も少なく、感染を防ぐための白衣を着る必要性はそれほど高くありません。こういったところでは、むしろスクラブのようなものの方が受け入れられるでしょう。最近のスクラブは機能性とデザイン性を兼ね備えたものも多いので、白衣の代わりとして取り入れてもいいかもしれません。こちらのスクラブなら高品質な刺繍を入れることもでき、オリジナリティの高いスクラブになります。

医師はこういう服装でいるべきだ、という固定概念を持つよりは、それぞれの現場に合った服装を医師と患者それぞれが理解し、その中で独自の文化を作っていくのが重要。そうすることで医師の服装も多様化していき、新たな信頼関係の構築にもつながります。

医師転職ジャパンMENU